
忌中にまつわるQ&A

Q 燈明は絶やしてはいけない?
「灯籠等の明かりはずっと点けておかないといけないのですか?」とよくご質問を受けます。
燈明・灯籠も、答えはNOです。
ローソクはもとより、灯籠の電球等でも火災の心配があります。
ご在宅の時でもお参りされるときや傍におられるときに灯して頂ければと思います。
ちなみに、灯籠にもいろいろな種類のものがありますから、可愛いものや奇麗なもの好きなものを探してお祀りしてあげて下さい。
Q お線香の選び方
お線香は、なるべく自然の素材を利用したもので、お参りされる方のお好きな香りの物を選んで頂くのがいいかと思います。お線香はご本尊さまや故人さまへのお供えであると同時に、ご遺族やお参りされる方の心の癒しにもなります。故人さまと過ごすひと時の楽しみにして頂ければと思います。
Q お佛壇の扉は閉めておく?
お佛壇の扉は開けてお祀りをして下さい。
お佛壇を閉めたままにされる方もおられますが、ご本尊さまもご先祖さまもおられますのでいつも通りにお祀りして下さい。
昔は自宅でお葬儀をすることが多かったので、家具を移動したり、幕を張ったりとバタバタして埃が立ったりして、粗末になるから葬儀が終わるまでの間だけ扉を閉めていたと思われます。
忌中の間は大変かと思いますが、新佛さまとご先祖様の両方のお祀りをして頂ければと思います。
Q 「喪中」の期間は?
喪中の期間は服忌令という規則に由来しているようです。
細かく規定はありますが、厳に慎むべきと思われるのは忌中の間で、周囲への配慮を考えるのは概ね百か日くらいかと思います。
とはいえ、結婚式等の慶事は相手さんや周囲の関係者の方への配慮も考えて、半年くらいの間は一言お尋ね頂いて、状況に応じて対応して頂くのがいいのではないかと思います。
Q お線香は絶やしてはいけない?
お線香も基本はお参りされる時、お茶・ご飯・お膳をお供えされる時にあげて頂くのがいいかと思います。
燈明同様に外出時や就寝時は消して頂いた方がいいかと思います。
また、最近の住宅は気密性が高いので、線香の煙で気管等を悪くする方もおられるので、過度な使用や喚起にお気をつけ下さい。
Q 故人さまへのお供えは?
野菜や果物等の生ものは買い物に行かれた時にお供えして、表面に露が付きだしたら冷蔵庫へ。
常用のお供えはお菓子・ゼリー等の日持ちのするものをお供えして、下げて食べたら新しくお供えして頂いて、無駄や廃棄の出ないようにして下さい。食材も尊い命ですから。
Q 荒神さまや神棚のお祀りは?
荒神さまや神棚はお掃除をして、お供え物等を下げてから白い紙等を貼って神棚封じを行います。
神さまに気枯れ(穢れ)した家内の方々の悲しみが伝わらないように神さまをお守りする大切な儀式です。
忌中が明けて家内のみんなが少しずつ元気になってきた時に改めてお掃除をし、清めた後にお供え物をして荒神さまや氏神さま等の神さまをお祀りされて下さい。
Q お佛飯や御霊供膳をお供えした後はどうしたら?
まずお供えしたお佛飯は池等に放って鳥獣等に施しをするのがいいと言われます。
しかし、今日の住宅事情等を考えると難しいのが実情です。
ですので、お佛飯はご飯を炊いた時にお供えをして冷めたら下げて炊飯器に戻して食べて頂くのがいいかと思います。
固くなったものを捨ててしまうのは食べ物を粗末にしてしまうので避けて欲しいと思います。
御霊供膳は衛生面を考慮して処分して頂く方がいいかと思います。
※ お祀りの仕方は「宗旨宗派」「地域」「出身地」によって異なりますし、それぞれのお家で護り続けていることもあるかと思います。
大切なことは「ご先祖様への報恩謝徳の想い」と「近しい亡き方々への想い」だと思います。
あまり形式にとらわれ過ぎないように、供養は十人十色、あなたの想う供養のカタチを創造して欲しいと思います。
気になることや不安なことは菩提寺さんや身近なお坊さん、葬儀社・仏壇仏具屋さんに尋ねてみて下さい。
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